さて、このclavicembaloの語源を調べてみると、ラテン語のclāvicymbalum(clavis+cymbal)から、となっています。 このcymbalとは何か、もう少し調べて見ましょう。
この第二の意味は、現在cymbalum(フランス語)、cimbalom(イタリア語)、symbalom(英語)と呼ばれダルシマー族を指しています。 ダルシマーはギリシャから中欧あるいは東欧に分布する楽器であり、横に張られたいくつもの弦を手に持ったハンマーで叩いて音を出します。 おそらく、これに鍵盤を付けてclvicymbalumとなったのでしょう。 現代、ダルシマー族の楽器で現在最も有名なものはハンガリーのツィンバロンと思われます。
Flemish harpsichord
フレミッシュチェンバロ
GG~d3 a=415 - 440 シフト可
8'+4'
20世紀にイギリスで壊れた状態で見つかったイタリアンチェンバロ。 響板、キーボード、ジャック、アウターケースは20世紀のイギリスにおける付加物。 日本において、宮城県のチェンバロ製作家、木村雅雄さんによってジャックが作り直され、完全にヒストリカルな状態となった。
カタリーナ・ビセンスの来日に合わせて調整しました。 どうぞご試奏ください。
C/E~f3
Italian harpsichord after Grimaldi 1697
Carlo Grimaldi 1697を基に長さを2400㎝として製作したもの。 鉄弦に改めたため、図面は書き直しとなった。 また、全体に少しずんぐりした感じになった。 オリジナルはc2=283なので真鍮弦と思われるが、415より低いピッチだったと思われる。
また、ジャックは12.8x4.5mmという大型のものを使用している。 後期フランスのものよりだいぶ大きい。 このように大きなジャックであると、ちょうどギターにおいて、すべての弦を親指ではじく様な感じである。
AA,GG~d3 8' + 8' 417-442 シフト可
奈良県吉野のヒノキをボディー、響板、底板等ほとんどのところに使用している。
大人向けの貸し出しは終了しました。 現在ほとんど貸出済みです。